会社員ライブラリー

しがないサラリーマンの書評やエンタメ鑑賞の記録

エッセイ

【書評】ハライチ岩井が活字でラジオする!――『どうやら僕の日常生活はまちがっている』

エッセイとはさしずめラジオのフリートークのようなものだと思う。 いずれも日常生活で体験した出来事の一部始終を、自分自身の価値観や心の機微、想像、妄想を織り交ぜながら、時にユーモラスに、時に毒気満載で語りつくす。両者を隔てるのは記述か口述かの…

【書評】生き物としての「ヒト」を見つめなおす――『炉辺の風おと』

本書は大衆小説、児童文学、エッセイなど、多彩な作品を輩出している著者が、八ヶ岳にある山小屋での暮らしを通して得た経験や心の機微を綴った一冊である。 梨木香歩といえば、草木や動物に関する深い造詣、自然の美しさや季節の移り変わりを精緻に叙述する…